ヘマチンって何?髪に良い理由は?

 

ヘマチンって髪に良いって聞いたことありませんか?

そこで今回はヘマチンが髪にもたらす効果、メリット&デメリットを科学的にお伝えいたします。

ヘマチンは髪の毛を補修できる

◆ダメージ補修

なんといってもヘマチンは傷んだ髪を補修する効果がか科学的に認められた成分です。そもそもヘマチンとは、人間や動物の血液の”赤血球”のなかにある血色素 “ヘモグロビン”から作られます。

ヘモグロビンは色素(ヘム)とタンパク質(グロビン)に分離することが可能です。分離した色素(ヘム)をアルカリ処理する事でヘマチンが採取できます。主に豚の血から作られます。

このヘマチンは髪の毛のタンパク質(ケラチン)にくっつく働きがあります。ただ物理的にくっつくのではなく、血液中でグロビンにくっついていたようにケラチンに結合するのでしっかりと効果を発揮します。また、シリコンなどのようにすぐに洗い落ちることはなく、持続性があるのが特徴です。

傷んでしまった髪でもダメージを受けた部分にしっかり結びついてくれるので髪の毛を補修してくれます。

さらにヘマチンは髪にくっつくことで髪を紫外線から守ってくれます。

ヘマチンはカラーやパーマのダメージを和らげる

◆パーマやカラーの残留アルカリを除去

カラーやパーマをかけた後にケアしないと髪が傷んでくることは誰しもが経験したことがあると思います。

何故ならば、カラーやパーマにはアルカリ性の薬剤が配合されており、施術後は髪の毛に残存しているからなのです。この残存したアルカリの薬剤を髪の毛から取り除かないと髪の毛が傷んでしまします。

ヘマチンは髪に残った”残留アルカリ” を除去してくれます。これにより傷みにくくなり、カラーやパーマの持ちも良くなります。

また活性酸素を除去してくれますから、老化予防にも効果が期待できます。

ヘマチンは白髪を予防する

◆髪を黒くするメラニン色素の生成を助ける

髪の毛はメラニンという色素で黒くなっています。このメラニンの生成が少なくなってくると白髪となります。

ヘマチンは白髪にならないようにメラニン色素を作ってくれる『チロシナーゼ』という酵素の働きを活性化してくれます。これが白髪予防に効果があると言われるのです。

白髪が気になり始める30代、40代の方にはいいですよね。

ヘマチンは髪にハリ、コシをだす

ヘマチンはもともと育毛剤として研究されていた成分です。継続して使うことで髪にツヤやハリが出て、髪を元気にしたり育毛を促したりする効果が期待できます。活性酸素を除去して抜け毛予防も期待できます。

ヘマチンの効果について検証した論文

日本人50代の女性の同一人物より採取した、同じシャンプーを使用した条件で、ヘマチンを含むトリートメント剤で処理した毛髪試料 (A シリーズ)と、ヘマチンを含まないトリートメント剤で処理した毛髪試料 (B シリーズ) を使用して、光学顕微鏡観察、およ び電導率測定を行い、毛髪試料のシャンプー・トリートメント施術効果を調べた。

◆A-2にはキューティクルに似たうろこ状の物質が生成された

論文リンク先:https://www.jstage.jst.go.jp/article/koron/75/1/75_2017-0053/_pdf/-char/ja

 

角化領域のキューティクルを剥がした毛髪試料は,導電性のヘマチン含有トリートメント剤で処理した場合, うろこ状のキューティクルに似た物質が生成し,また, 毛髪は導電性を示し,さらに,修復処理を繰返すと,波状毛も直毛化した.

これらのことについては,キューティクルの剥離により露出したコルテックスの成分と トリートメント成分の化学反応により生成した物質が導電性のヘマチンを媒体としてキューティクルの破断面の 凸部位に優先的に吸着し,破断面の形状を模倣する,いわゆるエピタキシャル成長によりうろこ状のキューティクルに似た物質が生成したことに原因していると推察した.

波状毛に対する縮毛矯正を 3 か月に 1 度 行うことにより損傷が進行した毛髪について,日常生活 を送りながら,シャンプー処理およびヘマチン含有トリートメント処理を自宅で行うとともに美容室で週 2 回 行ったところ,3 か月経過後には癖毛の直毛化が部分的に進行し,8 か月経過後には根元付近も波状毛の癖がほと んどなくなることが示されている

さらに,31 か月後にはドライヤーで髪を乾かしただけでもほとんど波状毛の癖が見られなくなることがわかった.

ヘマチン含有トリートメント処理により毛髪試料に残存したヘマチンが,キューティクルの破断面の突起部と毛 髪のコルテックス成分との間における電子の授受を助長 し,電子の授受が起こりやすいキューティクルの破断面 の突起部位からいわゆるエピタキシャル成長 により,うろこが重った直毛状のキューティクル状物質が生成し,毛髪表面が修復されたものと推察される.

論文リンク先:https://www.jstage.jst.go.jp/article/koron/75/1/75_2017-0053/_pdf/-char/ja

 

ちなみに、現在の研究では何故加齢とともに髪の毛のハリやコシがなくなってくるのかはわかっていません。しかし、ハリ、コシを出すためにはは髪の毛のキューティクルがとても重要な役割を担っていること確かです。

ですから、ヘマチンによって髪の毛を外側から補修するというのは若々しい髪の毛を維持するには最適な手段と言えます。

ヘマチン入りシャンプーのデメリット

ヘマチンが入っているシャンプーのデメリットは値段が高価なところです。

動物の血液から採取する成分で大量生産できませんから、その分原料は高価になります。そうするとシャンプー自体の値段も高価になってしまいます。

 

ヘマチン配合のシャンプー

美容院MAX原宿は2013年の設立以来、40歳以降のくせ毛、ダメージ毛のお客様が多く訪れます。そのお客様のご意見とご要望を取り入れてシャンプーづくりをしています。

もちろん、ヘマチンを配合しています。

ヘマチンを入れると赤褐色の色になります。着色料を入れなくても蜂蜜のような綺麗な色になるのです。