くせ毛の原因は諸説ありますが、
うねるくせ毛について最近の研究では髪の毛の水分量の偏りを軽減するのが最も有力な手段の一つであることが明らかになっています。
今までくせ毛がうねると言われていた原因は、
✔︎くせ毛は根元から曲がって生えている
✔︎髪の毛の断面が楕円形である
✔︎キューティクルが傷んでいるから
美容師界隈、ネットではこの3つが大きなファクター(要因)と言われてきました。
しかしながら、はっきりとした原因は実は分かっておらず、正しい対処方法というのも曖昧(あいまい)でした。
例えば縮毛矯正をするしかない、シャンプーやトリートメントで治るなど。
そんな風に美容室でおすすめされたりしますよね?
実はそれは本当にくせ毛にとっていいこととは言い切れないのです。
くせ毛がうねる原因は内部の水分の偏り?
確かに上記で述べた3つの原因はくせ毛に共通する『特徴』です。
しかし、晴れている日は髪がまとまるのに、雨の日になると急にうねる、汗をかくとうねる。
直毛の人は雨の日でも全然うねっていない。
そんは疑問を持ったことはありませんか?
これが実は髪の毛内部の水分の偏りに大いに関係しています。
それではわかりやすく実際に髪がぐねぐね、うねうねと曲がっている髪の断面を見てみましょう。
半年以内にパーマ、カラー等をしていない 230 名の日本人女性(10歳〜70歳)から毛髪を採取しての実験結果です。
毛髪を10分間イオン交換水に浸して、髪についたトリートメント成分やスタイリング剤などのイオンを取り除きます。
(基本的に界面活性剤が入っているスタイリング剤、トリートメントはイオン化しているものが髪にくっつきます)
そして蛍光色素を浸透させて髪の毛の断面を撮影します。
(a)くせ毛の断面図
これがくせ毛の断面図です。
ご覧の通り、楕円形で歪な形をしていますね。
一方直毛の断面図はどうでしょうか?
(b)直毛の断面図
このように、綺麗な円形をしています。
TEMという測定器でくせ毛の断面をさらに詳しく観察の結果,くせ毛の内部を構造する繊維が非対称的であることが判明しました。
これがくせ毛の内部構造、というわけです。
引用:放射光による毛髪の微細構造解析(小特集:放射光を利用する材料解析)
髪の毛内部の中間フィラメントの配列構造をさらに観察した結果ですが、
くせの外側では螺旋(らせん)状に並んでいるのに対し,内側では毛髪軸にほぼ平行に配列していることがわかりました。
下の図を見てください。
(a)と(b)の違いですが、このように左右で繊維の束の形が全く違いますよね。
引用:ヒトのくせ毛の微細構造 花王株式会社 ビューティケア研究センター,解析科学研究所
このような繊維の配列が、髪の毛の外側の硬い表面を作る過程で作られてしまうことが分かっています。
これは生物の遺伝子レベルで決まっているのでどうしようも対処はできません。
しかし、ここからが重要です。
くせ毛の髪の内部構造が理解できたところで、水分のがどのようにくせ毛に影響しているか見て行きましょう。
くせ毛は内部の繊維構造自体に偏りがあるため、湿気、汗、極度の乾燥などによる水分バランスの変化でうねりが生じます。
雨の日に髪の毛がうねってしまうのは、空気中の湿気が髪の毛内部の水分バランスを乱してしまうからなのです。
片側が水分で膨張してしまえば、髪の毛は曲がります。
対策としては、スタイリング剤でくせ毛表面をコーティングして湿気の出入りを極力防ぐことが大切です。
くせ毛のうねり対策について
◆美容院MAX原宿に寄せられるLINE質問
くせ毛の水分バランスはとにかく外気との湿気の出入りを遮断することが重要です。
たとえ、しっとりするシャンプーやヘアミスト、水で濡らすなどしても水が蒸発して出て行ってしまいますし、雨の日には湿気が髪の中に入ってうねりの原因になります。
ですから水が一切入っていないヘアスタイリング剤で髪の毛をコーティングするのが一番手っ取り早いし、効果があります。
では実際に水を使っていないスタイリング剤(プリュム・デュール)でくせ毛をセットするとどうなるかみてみましょう。
◆カットからのまっすぐに!(人気美容師YouTuberかがさん!の動画)
くせ毛の男性、カット前はこんな感じです。
耳周りと襟足を軽くカットして、マッシュな髪型にしていきます。
乾かしてこんな感じ。
くせ毛ですので、やはりうねり、パサつきは目立ちます。
ということで、ヘアアイロンとの併用でプリュム・デュールを使ってみます。
ちなみにリップクリームとしても使えるほど髪とお肌に優しい成分です。
こんな感じにまっすぐになります。
◆使用感を動画で見てみる
髪の毛を油分でコーティングしているので、くせ毛のうねりの原因となる水分バランスの乱れを防止します。
例えば、普段くせ毛でゴワゴワしてしまうお客様には最適なアイテムです。
◆くせ毛でお悩みの男性です。ご来店直後はこんな感じです。
カット後、プリュム・デュールをつけただけです。
不自然にならない程よい感じをご希望とのことで、アイロンはかけけていません。
これでくせ毛もコンプレックスではなくなりますね。
ちょっとパーマっぽい髪型になりました。
◆ビフォー&アフターを見てみましょう。
うねりが強いくせ毛から程よい躍動感のある髪型になりましたね。
もちろん、ブリーチやカラーで傷んだ髪も、湿気を吸いやすくなってしまうので、うねらないようにコーティングすることはとても有効的な手段と言えます。
>>メンズのくせ毛カット専門!美容院MAX:藤川げんきにLINE相談する
◆縮れ毛に近いくせ毛のお客様
この日は雨が降っていました。
お店にいらっしゃった時点でのお客様のくせ毛の状態です。
とにかく広がる、うねる、パサパサする。
『どうにかならないでしょうか?』
そんなお辛い状態でご来店いただきました。
◆カットしてプリュムワックスつけただけです。
このように、内部の水分バランスを崩さないようにしてあげることがくせ毛にとって一番大切なことです。
さらにくせ毛のはうねって光の反射が一定ではありませんが、表面を油分でコーティングすることで、光の乱反射が抑えられ、直毛に近い光の反射をするようになります。
下の画像はその比較です。
プリュムワックスをつけただけです。
一部、毛髪研究の論文から抜粋しますと、
毛髪外観は毛髪の形や色、光学物性などの影響を受ける。
たとえば,毛髪の形は加齢に伴いうねり(くせ)が強くなることが報告されているが、うねりの増加に起因して毛髪の揃いが乱れ,髪の艶が低下する
引用文献
1) S. Nagase, A. Mamada, Y. Kajiura, Y. Ezawa, T. Itou, Y. Shinohara, Y. Amemiya, Proc. ASCS 8th Conf. (CD-ROM), 86-BBC-A0132 (2007)
2) C. R. Robbins, Chemical and Physical Behavior of Human Hair, 4th ed., Springer-Verlag, New York, 2002
このように、くせ毛は『見た目』でかなり左右されます。
髪の毛は死滅細胞というケラチンでできていて、蘇らせたり、髪質を改善することはできません。
ですから、スタイリング剤でくせ毛を綺麗に見せるのが一番効果的なのです。
くせ毛の質感をサラサラに変えたい
プリュムワックスやプリュム・デュールの油分でくせ毛をコーティングすると落ち着くことはわかりましたね。
ただ、もっと軽いさらっとした髪質にしたいという場合はヘアオイルがおすすめです。
◆くせ毛をまっすぐに見せるために作ったプリュム・ヘアオイル
使ってみると、くせ毛がこのような質感に変わります。
◆メンズのくせ毛はヘアオイルを使うとこのように見違えるように変わります。
◆わかりやすい動画はこちら
要点まとめ
少し専門的な用語もあり難しいところもあったかもしれませんので、要点を簡単にまとめます。
◆くせ毛がうねる原因
✔︎髪の毛の内部の繊維の配列が左右非対称
✔︎これによって水分バランスの偏りが発生
✔︎水分が片方に偏ると、うねり発生
◆くせ毛を極力うねらせない対策
✔︎油分でできたスタイリング剤でコーティング
髪の毛の繊維を直毛にように均等にはすることはできません。
これは現在の医学ではどうすることもできません。
ですから、最終的に湿気や汗による水分の出入りを最小限にとどめることが、くせ毛対策にとって有効と言えます。
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2016年からMen’s Beautiful.comを運営、くせ毛・剛毛・敏感肌のお客様のため天然成分にこだわったシャンプー、ワックス、ヘアオイルなどの商品開発をしています。
現在は東京で美容室経営、ヘアケアメディア運営、ヘアケアブランドを運営する会社『マクスタート 』のCOOをしています。